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最大台風による高潮浸水想定

昨日、千葉県を最大規模の台風が襲った場合、どの程度の高潮浸水が発生するかが公表されました。
国内最大の室戸台風の強さ、伊勢湾台風の速度という想定で、千葉県は6メートルの高潮となります。
私は東日本大震災直後の2011年6月議会で、高潮対策を取り上げました。
『(略)伊勢湾台風当時よりも高潮被害の危険性は高まっていると見なければなりません。その証拠に、2005年8月には、2500人を超える死者、行方不明者を出し、16万戸の家屋浸水をもたらしたハリケーン・カトリーナがアメリカを襲い、2008年4月には13万8000人の死者、行方不明者を出したサイクロン・ナルギスがミャンマーを襲い、2009年8月には台風8号が3日間で実に3000ミリという考えられない大雨を台湾南部にもたらしました。
 そこでお伺いいたします。
 第1に、本県の高潮対策はどういう想定で立てられているのか。また、ハリケーン・カトリーナ以降に見直しがされた部分はあるか。
 第2に、防潮堤、水門、陸閘など、施設の老朽化の状況はどうか。また、老朽化した施設の改修計画はどうなっているか。
 第3に、高潮ハザードマップは作成されているのか。洪水による浸水と高潮の複合的なハザードマップが必要と思うが、どうか。
 第4に、高潮防災についての普及啓発についてどう考えているか。』

このたび、私の質問した高潮の想定がようやく公表されました。
高潮の怖さは、河川氾濫と異なり時間が経過しても弱まらないところにあります。海の水は無尽蔵なのです。是非、高潮にも関心を持っていただきたいと思います。

千葉県の最大津波は

今日の朝刊各紙は、千葉県が公表した1000年に1度の大地震で「最大クラスの津波」が発生した場合の浸水想定を報じました。
それによれば、1500ヘクタール以上の浸水面積となるのが4市2町、県全体で28612ヘクタールに及ぶとのことです。
海のない我が松戸市でさえも、河川敷には浸水するとされており、川を遡上する津波の凄まじさを再認識しました。
心配なのは、やはり津波到達時間です。この想定では最大津波水位の到達時間しか出ておりませんが、東葛地方の船橋市、市川市が160分超なのに対し、房総半島南部では3分から19分とされています。
避難場所や避難経路の見直しも当然必要でしょう。しかし、それだけではなく、津波の到達時間をいかに遅らせるかというハード面こそ重要です。
防潮堤の増強や防潮林の配置も再検討しなければなりません。

市原市の土砂崩れ現場

11月6日に市原市大桶で起こった土砂崩れ現場を市原市議団・千葉県議団で視察しました。
再生土による埋立て地に太陽光発電所を設置した場所でした。
再生土については環境生活部の所管です。再生土の規制条例はできましたが、まだ施行されていません。
森林法の規制はありますが、これは農林水産部の所管です。さらに、太陽光発電となると県ではなく国の所管です。
一本化できないのか。せめて県で全て見れないのかと思います。
今回は、人や車の通行がなく人命にかかわることがなかったのが不幸中の幸いでした。
再生土に限らず、埋め立て地の崩落はあってはならないことです。なぜ、土砂が崩れたのか、今回の事故はどうすれば防げたのか、原因究明と対策に真剣に取り組みたいと思います。

名古屋大学のクラウドファンディング

個人的にお世話になっている名古屋大学の福和伸夫先生がクラウドファンディングを呼びかけています。
太平洋戦争最中の1944年(昭和19年)に発生したために、歴史のなかに埋もれてしまった『昭和東南海地震』について、記録や記憶を発掘しようというのです。
目標金額400万円で、締め切りが11月15日。すでに340万円は集まり、「昭和東南海地震特別研究チーム報告書」の発行はできるようで、私もホッとしています。
いわゆる南海トラフ地震の昭和版とされている地震です。貴重な情報満載の報告書になると思います。特別企画展も行うとのことですので、大いに期待をしています。

「台風」を振り返る

今年の台風の特徴は、発生の多さでした。6月から8月の3ヶ月で、実に18個も発生し、特に8月12日からは5日連続で発生しました。
また、今年の台風で緊張したのは、紀伊半島に上陸した9月30日の24号でした。本州のほぼ中心部を縦断しましたが、仮に、千葉県近傍を通れば、昨年の台風21号と同じような被害が県内に出たかも知れないと思いました。
昨年の台風21号は、10月23日午前3時ごろに静岡県御前崎付近に上陸し、北東方向へ進み、朝9時には福島県のいわき市沖に抜けています。
千葉県のやや北に当たる茨城県つくば市を通り抜けたと思われますが、富津市や館山市など東京湾側に大きな高潮被害をもたらしました。
10月23日といえば、もう11月間近です。今年の24号よりも1カ月も後に当たります。
冗談ではなく、11月でも台風に備える時代になったということでしょう。