交通問題」カテゴリーアーカイブ

松戸の危ない踏切

冠水の危険や台風の危険について書いてきました。もう一つ意外と知られていない松戸の踏切について書いておきたいと思います。
困った踏切のパターンは4つあります。
「開かずの踏切」「自動車にとってボトルネックになっている踏切」「歩行者にとってボトルネックになっている踏切」「歩道が狭隘な踏切」です。
このうち、陸上自衛隊松戸駐屯地の松戸から鎌ヶ谷へ抜ける「元山3号」踏切は「開かずの踏切」です。
「歩道が狭隘な踏切」は、六実4丁目と5丁目の境目の「野田線第272号」踏切、常盤平駅そばの「八柱5号」、松戸市役所そばの「松戸3号」です。
松戸市内で最も緊急に対策を講じなければならない踏切は5つあります。
まず、新京成の3つの踏切。すなわち上本郷駅そばの「上本郷1号」、松戸新田駅そば「松戸新田1号」、みのり台駅そばの「みのり台1号」、そして総武流山鉄道の新松戸駅そばの「第5号の2」です。
これら4つの踏切は、「歩行者のとってボトルネック」になっており、かつ「歩道の狭隘な踏切」です。
また、「自動車にとってのボトルネック」であり、かつ「歩道の狭隘」な踏切が、六実駅そばの野田線第270号」であり、これらの踏切を渡る際には、くれぐれもご注意をお願いたします。

田園地帯の鍔迫り合い

千葉県内には『ヤード団地』と呼ばれる地帯があります。
もちろんヤード自体は、松戸市内はじめどこにでもありますが、『地帯』となると話は別です。
ヤードとは、フェンスで覆って内部が見えないようにしている土地の一角です。
工事現場などでよく見かけるように、埃などの対策、危険な区域なので人が出入りしないようにする、防音などのためにフェンスで覆うことはよくみられます。
しかしその一方で、見えないことから内部で何が行われているかわからないという欠点があります。
稀に有害物質を扱っていたり、盗難車を解体していたりする可能性がありますので、警察は取り締まらねばなりません。
地上からは内部の確認ができませんので、警察ヘリコプターで上空から見張る必要があります。
しかし、『団地』と呼ばれるほど数多くのヤード群があれば、一口に見張ると言っても容易なことではありません。
犯罪と捜査のいたちごっこのような激しい戦いを、ごく普通の田園地帯にもひしひしと感じるのです。

道州制推進フォーラム

時事通信ホールで行われた『道州制推進フォーラム』に参加しました。
自民、民主、維新、公明、みんなの5党の代表者によるパネルディスカッションで、わが党のパネラーは、遠山清彦道州制推進本部事務局長でした。
道州制の実現にリアリティを持ちたいという考えで参加しましたが、残念ながら私がこれまで本ブログに書いてきた疑問は解決できませんでした。
それでも道州制を推進する中で、地方分権を一歩も二歩も進めようという考えを固めました。
フォーラムの終わりころに、手渡されたアンケートを記入しました。
そのアンケートの設問のなかに、私の持っている疑問がすべて例示されていて、やはり誰しも同じ事を解決困難と考えていることが再確認できました。
最大の問題は、このような明治維新以来の大改革にもかかわらず、国民レベルの『熱』がほとんどないという点です。
圧倒的な国民運動になればこその大改革ではないのか、という思いがあります。はたして国民が望んでいる改革なのか、そうでなければ実現するはずがありませんので。

古くて新しい千葉市の問題提起

今日の日経新聞に『バス赤字解消へ住民負担を提案』という小さな記事がありました。
記事によれば『千葉市は移動手段のない高齢者らを対象に市の負担で運航してきた地域住民向けのバスについて(略)自治会や商店会など地域住民と折半することや、市の負担額の上限を年500万円にすることなど(の運用を始めたい考えだ)』
民間バスが赤字のために運航できなくなった場合、それまで利用してきた高齢者などの交通手段確保は全国的に行政が行ってきました。
一地域のために税金を投入するのはおかしいという意見と地域の利便性確保は常に議論されてきました。その一つの結論として、行政は「これは交通政策として実施するのではない、あくまで福祉施策として行うのだ」という説明をしてきました。
それがとうとう千葉市では財政難と言う観点からでしょうか、『地域住民と折半』『上限500万円』という段階に来てしまったようです。千葉市が現在抱える該当路線は3路線、赤字補てん額は3900万円だと報じられています。
首都圏の一角の政令市でこうした問題提起が行われるのですから、全国的に過疎地を抱える自治体はどういう議論を行っているのでしょうか。おそらく全国の自治体が千葉市の投じた一石を見守っていることと思います。
高齢化・人口減少の圧力がいよいよ居住地を選ぶという個人の権利の制限に及んできました。豪雪地帯の過疎地などでは集住といって、単身世帯のお年寄りには街中の一つの建物に住んでもらおうという議論もあります。
今後は、全国各地で個人の自由にかかわる権利とそれを守るためにどれだけのコストがかかるかという議論されるようになるのかもしれません。
経済成長期にはエコノミック・アニマルという批判的言葉が使われましたが、今度は低成長経済社会において権利についてのエコノミックな計算を行うようになるとすると何とも皮肉な話です。
権利の侵害とその補償のような係争もいずれは起こるでしょう。「その件のエコノミック・ライツは〇〇円です」という判決が出るようなら本当に味気ない話です。

常磐線の東京駅乗り入れ問題

千葉県の総合計画の中に、「常磐線」の記述がありません。千葉県の鉄道路線図の中には「常磐線」と記載されていますが、それは単なる地図上の説明にすぎませんので、「総合計画に無い」と言った方がいいでしょう。
そこで、12月議会の代表質問では常磐線の東京駅乗り入れ問題を取り上げました。
単純に比較することはできませんが、お隣の茨城県は県を南北に貫く常磐線が公共交通の軸になっていることもあり、県下すべての地方公共団体と、経済、福祉、学術団体ならびに「関東運輸局」、「茨城運輸支局」、「河川・国道事務所」など、87団体による「茨城県公共交通活性化会議」を設置し、毎年度、常磐線に関わる活動を活発に展開しております。
常磐線沿線に住む者の一人として、公共交通問題を考えるたびに、隣県との彼我の差を痛感しております。
常磐線の東京駅乗り入れ問題の本質は、いつごろ乗り入れが実現するのかということではありません。
工事の進捗状況よりも、もっと大事なことは、常磐線の東京駅乗り入れについては、常磐線・宇都宮線・高崎線の3路線が、1本の線路を利用することになるため、すべての列車が東京駅に乗り入れることは、困難だという一点にあります。
つまり、一本でも多い常磐線の東京駅乗り入れを実現するためには、まさに、ここ数年が「天王山」であり、「正念場」なのです。
宇都宮線、高崎線が、新幹線や湘南新宿ラインによって、東京・横浜方面への乗り入れが実現しているなかで、常磐線の乗り入れ問題は本当に立ち遅れています。
今こそ、茨城県はじめ足立区や荒川区と力を合わせて、常磐線の一本でも多い東京駅乗り入れを実現させなければなりません。
「住んで良い町」というのは結局のところ「利便性の高い町」ということになります。首都圏に住むということは「自然豊か」はある程度あきらめねばなりませんので。