東北地方太平洋沖地震」カテゴリーアーカイブ

海底地震津波計の紹介

海底地震水圧計今朝の日経新聞サイエンス面は、これまで何度かアナウンスしてきた海底地震津波計の話題でした。
私は、この敷設促進を千葉県議会でも訴えてきたのです。
記事によれば、津波を1ミリメートルの高さで測定するというのですからまさに驚きです。そして何よりも、これまでより10分以上早く津波の検知ができます。海底ケーブルは、日本海溝を取り囲むように敷設されますので、最初の検知と次の検知での時間差など津波高の数式も改良されるのではと期待しています。

防災科学技術研究所を視察

防災科学技術研究所視察東日本大震災後の初めての定例会、2011年6月議会において、私は房総沖の地震計・水圧計の設置を要望しました。昨年、南房総市から茨城県鹿嶋市へのケーブル敷設がようやく終わり、手続きの問題以外は要望が実現しました。
そこで、8月8日に内房・外房沿岸の市町議員とともに約40名でケーブル敷設を行った防災科学技術研究所を視察させていただきました。
予定では北海道沿岸まで年度内に敷設し、地震計や水圧計のデータは気象庁だけではなく自治体への提供も考えているとのことでした。
関係された方々のご苦労に心から感謝申し上げます。これで房総沖での観測体制が出来上がりましたので、千葉県民にとっては安心安全への大きな前進だと思います。
さらに、津波警報の精度を高めるためのデータの蓄積や分析に努めていただきたいとあらためて要望しました。
(写真は、同研究所の降雨防災実験施設。初めて1時間300ミリの雨を見ました。)

より開かれた活断層調査を

市之瀬断層首都圏近くの活断層調査ということで甲府盆地へ向かいました。
日本活断層学会が、市之瀬断層研究の第一人者である澤祥先生からの説明を伺いながら活断層を見て回るという企画を立てて下さったのです。
参加者は私を含めて20人。関東方面からの参加者ばかりではなく、京都や広島からの参加者もいて賑やかな団体となりました。
特に、市之瀬断層と曽根丘陵断層とを比較できたことは非常に勉強になりました。
活断層については、まだまだ分かっていることが非常に少なく、現在の知見を100%頼ることはできません。
しかし、すぐに防災上の効果が出なくとも調査研究は続けなければならず、その予算の確保も政治の大きな役割です。
むしろ、こういう機会をもっともっと市民県民に広報して、より開かれた場で視察会や見学会を行うことも重要だと思いました。

日本海溝海底地震津波観測網が前進

東日本大震災直後の23年6月22日、私は県議会で次のような質問をしました。
『東日本大震災では、千葉県に大きな被害をもたらす房総沖の地殻は動いておりません。地震火山情報センターの評価でも震源域は房総沖溝には及んでいないとされました。そうであれば、房総沖や野島崎沖にもセンサーをしっかり設置してもらいたい。千葉県として、房総沖の津波監視体制の強化を国に求めていくべき』
これに対し、森田知事は『房総沖をはじめ県周辺における海域での地震については調査研究が十分でない。津波の監視体制の強化について国に要望してまいりたい』と答弁しました。
翌年3月、防災科学技術研究所が日本海溝海底地震観測の整備に乗り出し、25年9月に房総沖海底ケーブル敷設工事が完了しました。
相当の予算を使ってせっかく敷設したのですから、今後は一日も早く観測網が津波警報に活用されるよう強く要望して参ります。

TSUNAMIレーダー

今日は、(株)ウェザーニューズ社の『TSUNAMIレーダー』について視察させていただきました。
津波警報は、もちろん気象庁から発令されます。また、日本海溝海底地震津波観測網も今後の警報業務が期待されています。
その上で、第3の警報体制として注目されているのが『TSUNAMIレーダー』です。
東日本大震災の折、海上保安庁の巡視船「まつしま」のレーダーが偶然津波をとらえていました。
これまで津波はレーダーでは捕捉できないとされていたのです。もしレーダーが有効なら海岸に設置すればよいというのが同社の発想です。
現在、県内には旭市、勝浦市、館山市の3か所にレーダーがあります。これまでの実験ではおよそ30キロ先の津波を捉え15分前に警報を出せるようです。
多角的な津波警報システムを作ることによって、県民の安全安心が一層高まることが大いに期待されます。