防災」カテゴリーアーカイブ

酒田の大火と「時雨」

本日、10月29日は39年前(1976年)に酒田の大火が起こった日です。
死者1名、負傷者1003名、焼損1774棟、焼損面積15万2105平方メートルでした。
この酒田以後、いわゆる気象災害としての大火は起こっていません。
これまでの日本海沿岸での大火は、台風や発達した低気圧が日本海を進むときに起こるフェーン現象によるものでした。
ところが、当日21時の天気図を見ると、津軽海峡に992ヘクトパスカルの低気圧があり、等圧線から酒田に強い西風があったことが見て取れます。
秋はシベリア寒気団が発生・発達する季節であり、この寒気が流れ出て日本海で水蒸気が供給され降雨となる、これを「時雨」と呼んでいます。
私たちの時雨のイメージは「冬の通り雨」ですが、一説によると「し」は風のことで、「くれ」は狂うという意味だそうです。
つまり、酒田大火の原因は「フェーン」ではなく、「時雨」でもなく、「しぐれ」だったということになります。

巨大ハリケーンの上陸

注目していたハリケーン「パトリシア」について最も大きく報じたのは毎日新聞でした。
日本気象協会のホームページで気象予報士の深水瑶子氏が『前代未聞』と紹介するなど観測史上最大のハリケーンでした。
記事によれば、上陸したメキシコに大きな被害報告はないとのことで安心しましたが、それにしても中心気圧879ヘクトパスカル、最大瞬間風速95メートルは現実離れした巨大さです。2005年に1800人を超える人的被害をもたらしたカトリーナでさえ902ヘクトパスカルでしたから。
このところ、台風もハリケーンも観測史上最大という形容詞が当たり前になりつつあります。2013年の台風30号も895ヘクトパスカルという猛烈な強さでした。
素人目には、世界の平均気温の上昇が『観測史上最大』を常態化しているように思えてなりません。台風の通り道に住む者にとって、たとえメキシコのことでも他人事は思えないのです。

土砂災害と学校施設

今朝の千葉日報の1面トップ記事は『土砂警戒区域に41校』でした。
『土砂災害警戒区域と敷地が一部でも重複している公立学校は幼稚園で6、小学校23、中学校7、高校5の計41校』との記事です。
実は、昨年12月4日の定例県議会で、私は次のように質問しています。
「土砂災害警戒区域に指定された区域を有する公立学校は何校あるのか。」「(土砂災害警戒区域の指定が進んでいないので)各公立学校が独自に崖崩れ等の危険箇所を有しているか把握をしていく必要があると思うが、どうか」
この時の教育長の答弁は、今回の記事と同じ「41校」であり、「各学校では、学校敷地やその周辺の傾斜地の危険性について十分把握していない場合もある」とのことで、安全確保について強く要望したのでした。
しかしながら、約1年たっても今なお多くの問題があることがわかります。今後も子どもたちや関係者の安全確保をしっかりと訴えてまいります。

突風被害に独自策

20150907千葉市竜巻 (450x800)今朝の千葉日報1面の『最大300万円支給へ』『突風被害で千葉市独自策』という見出しが眼に飛び込んできました。
記事には『今月6日に発生した竜巻とみられる突風の被災者支援の拡充策を検討していた千葉市は28日、住宅が損壊した被災者に最大3百万円を支給する独自策を実施する方針を固めた。』とあります。
私は9月6日の時点で、千葉市は独自策を打ち出すべきと思っていました。それは2年前に竜巻被害を受けた野田市が即座に独自策を打ち出したからです。
私たちも野田の竜巻発生直後に森田知事にひざ詰め談判で県の独自策を訴えましたが、それが実現したのも野田市が決断していたことが大きかったと思うからです。
被災者の側から見ると10世帯以上だから支給、それ以下は支給しないというのは理不尽な話です。
私は今後、10世帯以上という条件の緩和を実現したいと思っています。千葉市の決断はそれを力強く後押しするものと思っています。

諏訪之瀬島の噴火

今朝の各紙は火山の特集が多いように感じました。
懸念される水害の季節はまだ終わっていませんが、国内の災害の関心は火山に動いているのでしょう。
そうした矢先に、日本火山の会のAさんから以下の諏訪之瀬島の爆発的噴火の報が飛び込んできました。

火 山  諏訪之瀬島
日 時  2015年09月24日03時48分
現 象  爆発
有色噴煙 不明
白色噴煙
流 向  不明
(以下略)
気象庁の発表では「爆発的噴火が多発。今後は03時、09時、15時、21時に通報する」とのことです。
噴火した御岳は497メートルの安山岩質の成層火山です。また、同島は、すでに噴火している口永良部島よりもさらに南に位置していますが、空港を持つ島でもあります。
同島の十島村の人たち、そして鹿児島県本部の同僚議員たちの心痛が思いやられる毎日です。