防災」カテゴリーアーカイブ

ダフネ計画、その後は?

ググールで「ダフネ計画 地震」と検索しても有意義なウェブページにたどり着けません。
同計画は、2004年のスマトラ島沖地震をきっかけに巨大地震の観測の必要性の高まりから提案されたものです。
同地震の様な巨大地震は周辺の観測網では捉えきれません。そこで、日本から3000キロ以上離れた場所に観測網を構築しようという計画だそうです。
問題は、これを税金による他国の観測網整備と捉えてしまうか、日本にとっても他国にとっても有益な「一石二鳥」の計画と受け止めるかで。
東北地方太平洋沖地震の際にも「ダフネ計画」という言葉を聴くことはありませんでしたので、おそらく計画は立ち消えになったのでしょう。もしかしたら、他国の理解が得られなかったのかもしれません。
しかし、このところ地球規模でM9の地震が続いていることを考えれば、私には再度ダフネ計画を推進する必要があると思えてなりません。
(※ 参考 「生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか」最相葉月著【ポプラ社】)

安全でおいしい水を

ホルムアルデヒド汚染対策1月3日午前1時ごろ、埼玉県本庄市の化学品製造工場においてタンク洗浄作業をしていたお二人が亡くなりました。
心からお悔やみ申し上げますとともに、有毒ガスを吸い込み治療を受けている別のお二人が一日も早くご回復されることをお祈り申し上げます。
実は、千葉県は首都圏各県などとともに昨年8月に当該企業に賠償請求をしています。記憶に残っているかと思いますが、2012年5月の江戸川汚染による断水問題です。
請求額は、千葉県が約4110万円、松戸市が関係している北千葉広域水道企業団が約4369万円です。
裁判は現在も係争中ですから、請求権の乱用であり当該企業に責任は全くないのかもしれません。
しかし、大きな事故というのは、それまで見過ごされてきた、小さな事故とさえ言えない出来事の集積があって起こるものと言われます。
今回の死亡事故を徹底検証し、事故を断ち切る対策を願うものです。
また、私たちも他山の石として、千葉県民の皆様が平穏で安全安心の1年にしてまいりたいと思います。
(当時の坂本副知事への安全な水道水確保の申し入れの写真です)

旅館ホテルなど耐震補助へ

11月24日付で、森田知事から9月議会で採択された請願の処理結果についての報告がありました。
9月議会での請願というのは、耐震診断が義務付けられた旅館やホテルが耐震対策を講じるときに県としても補助をすべきという内容でした。
実は、2013年10月3日に公明党代表質問で赤間議員が『改修費用を補助する必要がある』と訴えたのに対して、高橋副知事は『耐震性の確保は重要であると考えております。県といたしましては、まず対象建築物の把握に務める』という答弁にとどまっていました。
その後、本年9月議会で上記の請願が提出され全会派で採択したのでした。
今回の知事の報告は『耐震補助を平成28年度から創設することを検討している』という大きく前進した内容であり、私もほっといたしました。
まだ、実現したわけではありませんので、実現までしっかりと見届けたいと思います。

水害対策に万全を

12月1日の日経新聞に『洪水予報 スマホに発信』という記事がありました。
9月の関東・東北豪雨を受け、国交省が洪水情報をスマホに発信する方針を固めたとのことです。
常総市の堤防決壊は、私たちに多くの教訓を残しました。
まず、あの豪雨が遥か遠くの台風18号によるものだったことです。
上流の五十里ダムに猛烈な降雨があったのは日付が9月10日にかわる夜中でした。そのとき破堤した下流の三坂ではそれほど降っていません。降雨には時間差があるのです。
また、越水地点と破堤地点の場所が異なっていました。おそらく堤防の土質の違いだったのではないかと思います。周辺は、鬼怒川砂丘と言って砂地なのです。
結局、言えることはハザードマップはしっかり見ておかねばならないということです。今回のケースもハザードマップはかなり正しいものでした。
常総市でも13.5キロメートル下流まで氾濫流が到達しました。他人事と思わずに災害に対処しなければなりません。

鬼怒川堤防決壊のときに

20150910_123937鬼怒川氾濫という事態のなかで関係者がどのような行動をとったかは検証されなければなりません。
それは個人の責任を追及することが目的ではなく、現状のインフラ整備状況で、堤防決壊が防げたのか防げなかったのかの検証をするという意味です。
昨日の日経新聞『日曜に考える』は、山田正中央大学教授の興味深いインタビューを掲載していました。
『河川事務所では(略)雨量と流れる水量を見比べながらダムの貯水量を調節する。失敗すれば下流の堤防決壊につながるので、担当者は冷や汗をかきながら作業すると聞く』
『上流の4つのダムはほぼ満杯まで水をため、下流の水位を25~26cm低下させた。ダムがなかったと仮定した場合に比べて左岸の氾濫水量を約3割減らせ、浸水戸数を半減できた』
やはりダムが大きな役割を果たしていたことが分かります。
山田教授は『関東地方などでは広い地域に及ぶ壊滅的な水害を経験した人が少ないためか、のんびりしている印象を受ける』とも語っています。
私もまったく同感です。堤防決壊が今後も起こりうることを私たちは決して忘れてはなりません。