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何かおかしい放射線論議

県議会の各党代表質問が昨日で終わりました。
その中で放射線論議でどうも最低限の知識が間違っているのではないかと思われる発言が見受けられます。
たとえば年間1ミリシーベルトという被曝限度についてです。
これを年間1ミリシ-ベルトを超えたら大変なことになると認識しているかの言動がなされます。ここは、1ミリシーベルトの意味をもう一度確認する必要があると思うです。
地球上に住む限り、原子力事故がなくても自然界の放射線によって私たちは被曝しています。
わが国の場合は、年間1.5ミリシーベルト程度です。
そのうえで、私たちはがん検診をしようとか健康診査を年に一度は受けようと訴えていますように医療関係による被曝もあります。これが2.3ミリシーベルト程度です。
これらの上に立って、さらに1ミリシーベルトという数字を限度とするのですから、1.5+2.3+1=4.8.。すなわち5ミリシーベルトまではやむを得ないとしているのです。
原子力発電がだめになり、かつ石油が輸送用燃料や石油化学製品用に使われるとなると、発電用燃料は必然的に石炭の使用量が増えるでしょう。
石炭を燃やすと、実は放射性物質がでます。煙草の煙にもかなりの放射性物質が含まれていますので、愛煙家は相当程度被ばくします。それでなくともCTを一回受けると7ミリシーベルトの被ばくです。
こうした総合的な現実を見たうえで議論しないと、いつまでたっても議論がかみ合わないように思います。
さて、今朝の新聞各紙に『原発敷地外にプルトニウム』という記事がありました。
『事故によるプルトニウムも原発の敷地外で初めて検出した』『ストロンチウム90が最も高かったのは福島県双葉町の5700ベクレルだった』という記事です。
ヨウ素やセシウムや放射線量についての情報はずいぶん公開されてきたと思います。また、講演会や勉強会なども活発に開催されてきました。
ところが、ストロンチウムやプルトニウムに関する知識は全くと言っていいほど持っていません。これからは、こうした情報を積極的に提供、公開していかないと、またしても不安を限りなく醸成することになると思います。

『脚下げ』に注目

今朝の千葉日報に注目記事がありました。ほとんどの方には読み飛ばされてしまうかもしれません。
『北側進入時の脚下げ 場所指定可能か検討』という見出しです。
9月12日の成田市議会空港対策特別委員会で、「国土交通省が北側から着陸する際にも航空機のタイヤをあらかじめ決めた場所で下ろすルール化が可能か検討を始めた」と報告されたというのです。
実は、航空機が成田空港へ南側から着陸するときは、太平洋上で『脚下げ』を行うのです。
これをすると燃料を食いますし、何よりも騒音にも影響します。しかし、氷塊や部品が民家などに落ちては大変なことになりますので行っているのです。
ところが、北側には洋上がありませんので陸地の上空で『脚下げ』が行われています。
そこで、民家のない場所を選定して脚下げをルール化しようという記事です。
私には、世界の航空事情はよくわかりません。各国の内陸型空港でどういうことが行われているのか、そもそも成田ほどの着陸数があるのかなど残念ながらわかりません。
『脚下げ』はパイロットの間では不評です。飛行機の安定性にも影響があるのだと言います。
しかし、今後ローコストの航空会社の参入が加速化することは時代の流れでしょうし、またそうあらねばならないと思います。その際にはやはりルール化は重要です。
この議論は、あまり目立たないことは確かですが、今後も注視してまいりたいと思います。

総理支持率と勘違い率

野田総理の支持率は65%だと言います。これは発足時において歴代5位だとのことです。
ちなみに上位をみると小泉総理87%、鳩山総理75%、細川総理72%、安部総理65%、菅総理64%だそうです。
小泉さんを除けば、いずれも原因、理由は様々ですが政権運営に行き詰まり支持率を失っていったという印象です。
また、民主党政権のお二人を見ると支持率の高さをご自分の実力ないし人気と勘違いされていたように思います。
自分は支持率が高い、だからなんでもできる、だから「普天間移転反対」、だから「消費税を上げる」と、いきなり議論や見通しなしに発言してしまい支持率を落としました。
子どもでも分かることですが、発足当時の総理は何もやっていません。
にもかかわらず支持率が高いのは期待感がすべてです。間違ってもご自分の人気ではありません。
「発足時支持率」イコール「勘違い率」、発足時支持率の高さは勘違い率の高さでもあるように思えます。
民主党政権は、鳩山内閣、菅内閣と立て続けに失敗しました。
野田総理は三度目の正直です。今度失敗したら後がないというのが衆目の一致した見方です。
では具体的には何をやればよいのでしょうか?
私は、二つだと思います。
『行政改革』と『地方分権』だと思います。ともにこの国を支えてきた官僚体制と真っ向からぶつかります。
これまでの政治を見てきて、政権が安泰だからできるという単純なシロモノではありません。
国会と地方議会が強力な推進体制を構築できるかどうかこそ鍵だと思います。

「ワークライフまつさと」開所式

本日、松里福祉会の「ワークライフまつさと」の開所式がありました。
いよいよ指定障害福祉サービス事業のスタートとなります。
土地の手当てから建物の建設、指定申請などなど何から何まで大変だったと思います。
理事のNさんが「もう二度とできないよ」とおっしゃっていたのが印象的でした。
ところが、実際には指定の期間は6年間とされていますので、指定障害福祉サービス事業者は6年ごとに指定更新の手続きが必要です。
長いようで短い6年。そのときの理事のNさんはじめ理事長のOさん、そのほか関係者の皆さんにできるだけお手伝いをしなければと思っています。

ハブはハブでも日本型ハブを

成田を羽田をハブ空港にしようという発言が活発です。
その際、必ず出される事例がシンガポールであり仁川です。
私は二重の意味で間違っていると思っています。
一番恐れるのは、「遅れてきた青年」ならぬ「遅れてきた政策」で、もはや時代遅れなのに止められなくなることです。
かつて私は「ふじいの独り言」のなかで『コンコルドの誤謬』について書いたことがあります。
動き出してしまったプロジェクトや政策が、多方面に与える影響の大きさから失敗だとわかってからも止められなくなることです。
「もんじゅ」も典型のような気がします。「もんじゅさながらコンコルド」というと言いすぎでしょうか?
いずれにせよ、打つ手が一周遅れなのに、そのうえコンコルドの誤謬をやってしまっては勝てるはずがありません。
では、今なぜハブ空港なのでしょうか?
その理由がわかりません。
LCCと言われる安価な航空会社が安価に航空機を飛ばしている時代なのです。(安価だからと言って規模が小さいとは限りません。念のため)
乗客からすれば、誰が考えてもハブではなく直行便が楽に決まっています。
コストがどんどん下がっていけばハブなど飛ばされてしまうはずなのです。
シンガポールや仁川はそうなる可能性が高いと思います。したがって、こうした事例はモデルになりません。
第二に、これまでは羽田も成田も便数が限られていましたので、どうしても大きな機種で勝負するという面がありました。しかし、これからは違います。
機体も大きさではなく最適なサイズへと変わっていかざるをえません。
成田は、国内と海外を結ぶハブへと動き出すべきではないでしょうか?
これからが本当の意味での航空戦争のスタートだと思います。
新幹線のストロー効果という負の側面が今後明確になっていくことを考え合わせれば、いよいよ空の面白い時代に入った気がします。
そのときに日本人にぜひ頑張ってほしいのですが、外国人にも同一チャンスを与えるのが自由主義経済の本筋だと思います。